RSCI in Philadelphia
5月8、9日とPhiladelphiaでのRSCI(Roth Study Club International)に参加しました。顎関節を考慮して診断と治療を行うロスフィロソフィーのコースを4年半前から受け始め、ロスのスタディクラブに入会してから初めてのRSCI参加でした。会場はThe Union Leagueという格式高いホテルであったのですが、出発前までは何故そんなdress codeがあるようなホテルでやらなくても、、、と気が重く感じたりもしたのですが、参加してみて理由が分かりました。スタディクラブの先生方が亡きロス先生を尊敬し、ロスフィロソフィーを尊重している証なんですね。メンバーはすべて各自の治療例を持参します。矯正初診時から治療経過、治療後における顎関節の状態をMRIやCT画像で詳細に診断し、顎関節が良い状態になるように、アゴの筋肉に負担がかからずやわらかい状態になるように歯を動かして安定したかみ合わせを作るという理念のもと、すべてのドクターが日々一生懸命に研鑽しています。すばらしい環境です。
日々の臨床でロスフィロソフィーを取り入れることは、仕事の質が高まる一方かなりのハードワークになります。しかし、顎関節を診て筋肉のやわらかさを感じとりながら歯列咬合を作ることは、治療後の長期安定性に確実につながることが沢山の症例を通して実証されています。矯正治療で最も大事なのは、装置をはずして5年後、10年後たっても安定しており、よくかめる状態であること。このスタディクラブに入って、難症例であっても矯正治療でここまで改善できるんだという治療のゴールが高まり、仕事をする上での楽しみを以前にも増して感じるようになってきました。今後さらにもっともっと楽しめるようになりたいと思います。