日本臨床矯正歯科医会例会に参加・症例発表

 3月5、6日の2日間、日本臨床矯正歯科医会例会(於:東京)に参加しました。昨年11月の宇都宮大会と同様に症例展示を行ってきました。前回は矯正用インプラントを併用して治療した成人女性の骨格性下顎前突症のケースを出しましたが、今回はハイアングル過蓋咬合を伴うII級上下顎叢生症の成人女性で、上顎を舌側矯正、下顎を唇側矯正で治療したケースを展示しました。この症例ではヘッドギアーや矯正用インプラントなど特に使用せず通常のマルチブラケット装置でオーソドックスに治療しましたが、バーチカルコントロールが効果的に得られて咬合の改善および口元ラインが改善したケースです。舌側矯正の方が唇側矯正に比べて上顎大臼歯部の垂直的なコントロールが効果的なのではないかと感じたケースです。さらに、矯正前には歯石の沈着が多くて歯周病が顕著でしたが、矯正前から矯正中もその都度ペリオコントロールを行った結果、矯正後は歯周組織の状態もずいぶんと改善され良くなりました。他にもたくさんの矯正専門医の先生方の症例を拝見して勉強させて頂きました。私自身、矯正臨床の知識と技術を現状よりもっと向上したいため、これからも症例発表を積極的に行って自己研鑽し続けたいと思います。

 

私の尊敬する恩師、松本先生にも観て頂きました。